お店の名前のこと


「枇杷舎」という名前は、武田百合子さんの一篇の随筆からいただきました。

『ことばの食卓』(ちくま文庫 1991年)に収められている「枇杷」という一篇です。

このごく短い随筆がとても好きで、事あるごとに読み返しています。


ここに描かれる百合子さんの夫、泰淳さんのひと言に、わたしはいつも胸打たれてしまう。

ほんの4ページ足らずのなかに、枇杷を食べる描写だけで、

「あるべきもののすがた」を描ききっている百合子さんに、感服してしまう。

さらにこの時の泰淳さんの姿は、わたしの中でそのまま読書につながっていくのです。


うすく剝いた枇杷を、時間をかけて噛んで飲みこんで、さいごに笑う。

「こういう味のものが、丁度いま食べたかったんだ」と言って、柔らかく眠る。

とても満たされた顔をして。

選んだ一冊がそんな時間を運んでくれたら、といつも思ってしまいます。


泰淳さんが味わった枇杷のように、今のあなたにぴたりとくる一冊が見つかりますように。

そんな願いが込められた「枇杷舎」です。

  


2017年04月25日 Posted by 枇杷舎 at 22:54Comments(0)お店の紹介

4月の営業日

4月の営業日のお知らせです。

 4月22日 土 12:00-16:00

 4月29日 土 12:00-16:00


鷹匠中央通り沿い、赤レンガのビルの2階です。

本の数はまだまだ多くありませんが、
お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りくださいませ。

店内の様子をちょっとだけご紹介。







  


2017年04月19日 Posted by 枇杷舎 at 22:25Comments(2)お知らせ

開店のおしらせ

4月15日にひっそりとオープンしました。

週末のほんの一時だけ開く、小さな古本屋です。
古本屋というよりも、どことなく読書室のような。

文芸、児童文学、絵本などがあります。
ほかにも、暮らしまわりの本や旅の本などがあります。

一冊ずつを大切に売りたいと思っています。

物事の移り変わりの速さに、ちょっとだけ対抗して。
出ては消えてゆく本の多さに、ちょっと待ってと言いたいのです。

本はめぐるもの。

こちらの棚からあちらの棚へ。
あの人の手からこの人の手へ。
消えずにめぐって、読まれてほしい。

そんな本をそろえています。

枇杷舎店主







  


2017年04月17日 Posted by 枇杷舎 at 21:53Comments(0)お店の紹介